漆器とは?
知っているようで知らない漆器(しっき)についてお話します。
|今更聞けない、漆器とは?
漆器(しっき)とはその字のごとく漆(うるし)塗りを施した木の器のことです。
漆器は漆を塗る器具であることから塗り物とも言われます。
椀や箸、重箱、弁当箱、湯おけ、硯箱など様々な物が作られます。
それではウルシとは何かですが、
漆の木から採取した樹液のことで接着剤及び塗料としての機能があります。
代表的な漆器としてはお椀を思い浮かぶかとお思いますが、
木の素材(木地)にウルシを塗装したものが本来の漆器と言われるものの基本です。
しかし、近年では合成樹脂に漆を塗った安価な漆器が大量に出回って
本来の漆器というものが身の回りから急激になくなってきています。
多くの若い人は本物の漆器のそのものの知識どころか
プラスチックの食器や陶器の器は日常的に使っていても
本物の漆器には触れたことがないのではないでしょうか?
|ジャパンと言われる漆器
漆器は英語ではJAPANといわれています。
陶器はCHAINと呼ばれていますが、
日本の漆器は古くから海外への重要な輸出品目の一つであり、
その美しさから敬意をもって西欧人はジャパンと呼びました。
漆塗りはアジア地域で古くから広く活用されて一種のアジア漆文化を形成しています。
漆塗りの技法は中国伝来と考えられていますが、
森林国の日本では豊富で多種な木材を活用する木工文化と相乗効果を生み出し
日本独特の技法も多数編み出されています。
漆塗りの文化は実用品としての利用から芸術品までの領域に進化してゆきました。
日本全国には数多くの漆器産地が誕生しそれぞれの特徴ある漆器を生産してきました。
うるしの語源は麗し(うるわし)とも言われ、まさに日本は麗しの漆の国なのです。
会津塗りも日本漆器の産地の一つであり
古くから人々の生活とともに発展してきた産地の一つです。