会津人の気質

赤べこ

福島県人の3つの性格

会津の地区は、四方山に囲まれ、また冬は豪雪の厳しい気候によってその気質は福島県の中でも最も東北人らしい気質を有します。会津地区は福島県の中でも気候も気質も中通りや浜通りとはまるで違っています。中通り浜通りの天候は表日本太平洋岸の気候に属し、会津は裏日本の気候に属しています。全国の天気予報で見るときは、福島県の予報を見るのは大間違いで、会津に来るときは新潟・山形の天気予報を見るのが正解です。会津人の性格も、気候の似た新潟や山形似たようなところがあります。閉鎖的で、辛抱強く頑固なところが大いにあります。そうでなければ厳しい自然の中生きてこれなかったのでしょう。因みに、沿岸部の浜通りの人たちは明るく開放的、平坦な地形の中通りは中央との交通の便もよく、企画力があって柔軟な思考をすると言われています。

会津の三泣き

会津人の性格をよく表す言葉に会津の3泣きということがあります。これは転勤属から生まれたようですが、

  1. 会津に来たときはその閉鎖的な人間関係に泣く
  2. なじんでくるとその人情の深さに泣く
  3. 去るときは会津人の人情が忘れ難く泣くというものです。

 

このような表現は、各地にあり、札幌や博多などでも同じようなことが言われています。地方の人は都会の人たちから比べて純なことを表しているのでしょう。
会津人は、地方の特色をよく表し、警戒心が強く人見知りですが、基本的には純粋で無垢で口下手、そしてのんびり屋です。東京のビジネスベースで話をすると中々話が進まず苛つくはずです。

ならぬことはならぬものです

もうひとつ、会津人の気質を表す言葉に「什の掟(じゅうのおきて)」なるものがあります。会津藩の藩校「日新館」に入る前の6~9歳児に教えた心構えです。

一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言をいふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ

ならぬことは ならぬものです

駄目なことは駄目!
と厳しく教えています。大いにやるべきことではなく、やってはいけないことを幼少時に教えられるのです。会津の人たちはまずは行動や考えを規制されて育ちます。そのために慎重で保守的な性格が育成されたのでしょう。この言葉は会津の飲食店のトイレや街角の到るところで見受けることが出来ます。
会津の人たちは積極性や革新性に欠けているようです。その象徴として、駅や売店で売られているお土産や工芸品に商品の企画性を余り見ることが出来ません。伝統的な商品を作り続けています。それは会津の欠点でもあり、また伝統を維持するという長所でもあることは間違いないのです。会津人はお金儲けよりは、まづは人としての心構えを大切にします。会津は町並みにも、郷土料理の味にも、お土産品にもどこか他の地域にはではもうない優しさと懐かしさを感じるのそのせいでしょうか。