会津塗の仕上げ 上塗り
会津塗の特徴の一つに「塗り」の仕上げの上塗における花塗と金虫喰いあります。
|花塗(はなぬり)
花塗は仕上げの上塗で油分を加えた漆を使って最後の磨きを行わず
そのまま乾燥させて仕上げます。
磨きは入れなくても油分によって光沢は十分に引き出すことが出来ますが、
表面を均等に塗り上げる高い技術が要求されます。
漆の自然な柔らかな風合いを引き出せます。
そのまま装飾(加飾)を施さずに無地の製品にもなります。
「塗り立て」「塗りっぱなし」とも言います。
|金虫喰い塗(キンムシクイヌリ)
会津塗り独特の模様になります。黒漆を塗り、漆が乾く前に大麦又は籾殻を全面に蒔き、
乾燥後大麦を取り除くことにより表面は凸凹になります。
その上に色漆をぬり、銀粉を蒔いて乾燥させて炭で磨きます。
まるで虫が食ったような斑点の独特の模様ができますが、
48工程もの手間がかかる職人技です。