会津漆芸ガラス
漆芸ガラス
漆芸(しつげい)とは、あまり一般的ではないのですが、
漆を用いた工芸技術のことをいいます。
簡単な話、漆器を作る技術です。
漆の工芸品の作り手を、漆芸家などと呼びます。
漆芸ガラスとは、ガラスに漆を施した工芸品を指しますが、
長い間、漆とガラスはあまり相性の良いものではなく、
ガラスに漆を塗ってもしっかり定着しませんでした。
その課題を、会津塗は古くからの多彩で奥深い漆塗りの技術を応用し、
見事解決し、「漆芸ガラス」と名付けました。
言わば、日本の伝統的な会津漆塗りの技術と西洋のガラス技術が融合して
誕生した新しい美の領域です。
会津塗の新たな漆塗りの技術になります。
会津漆芸ガラスとその特徴
漆をガラスに施す製品は、他の漆器産地でも盛んに研究と開発が行われて販売されています。
「漆ガラス」などと呼んでいます。
会津漆芸ガラスと漆ガラスとの大きな差異は、
漆ガラスが器の外側から色彩や絵柄を塗っていることに対して、
会津漆芸ガラスでは容器の内側から漆を乗せていることにあります。
ガラス容器の内側からの漆による彩色は、どうしても塗料の剥離の問題が生じますが、
会津塗の伝統的な技術と新たな漆塗料の開発に成功したことで内側からの加飾が可能となっています。
門外不出の技術であり、
他の地域では真似ができないようです。
これによって他の漆器産地が追随できない格段に美しい商品が生まれています。
さらには、漆を塗るだけではなく、
蒔絵や彫刻などの高度な技術を駆使した製品も販売されています。
蒔絵を施した会津塗はガラス蒔絵、
彫刻の技術を施した漆芸グラスをガラス漆彫刻としてブランド化しています。