漆芸の金継とは?
金継とは日本独特の割れた器や欠けた陶器を修復する漆芸です。
漆の持つ強力な接着力を活用し高価な陶器などを補修し
更に芸術性を高める技術です。
|金継のやり方
金継は割れた器などを繋ぎ合わせて、
再利用が可能にすることが出来ます。
- お米や小麦を生漆で溶いて糊漆を作ります。
- お米などを混ぜるのは漆は乾くのに時間がかかるので最初に割れた者同士くっつける為です。
- 糊漆を接着剤として繋ぎ合わせて輪ゴムやガムテープで固定します。
- 約1週間ほど固定しておきます。
- 乾燥後、余計な糊漆を削り取ります。
- 継ぎ目に沿って漆を塗ってその上に金粉を蒔きます。
- この時朱漆を使うと金色の深みが増します。
- 乾燥後に磨きます。
- 最後に拭き漆でつや出しします。
欠損した器などでは欠損した部分に木片などをはめ込んでその上に漆を塗ってゆき固めます。
|金継の利用
金継の活用は古くは縄文時代の土器の修復に見ることが出来ます。
その時代は漆に砂や細かい土を混ぜてもので、金粉は使われていません。
漆での修復は日本の伝統的で独特な漆芸でも
もうすでに物を大切にする心が縄文時代から育まれていました。
金継の技法は茶の湯の世界で発展してゆきます。
桃山期、朝鮮や中国などから輸入した陶器は余りにも効果でした。
茶の湯では割れてしまった器を金継技法で修復し、
更なる美をその中に見出してゆきます。
やがて金継は一つの創作技法として確立してゆき
幾つもの壊れた器を繋ぎ合わせて新たな作品を作る試みまで生まれてきました。
現代ではちょっとした金継ブームが起こっています。
思い出の品ものを自分の手で修復して更なる思いを込めてゆくのです。
会津塗の技術もこの金継技法に活用されて、漆芸職人さんも修復に関わることも多いのです。